ご飯を食べ終わって、お風呂に入る。

頭に浮かぶのは荒川くんから言われたあの言葉。

なぜか分からないけど、とても安心したというか、嬉しいというか。

(なんで私、荒川くんの事ばっかり考えてるんだろ。)

自分でもなんだか恥ずかしくなってきた。

荒川くんは、クラスや学年の中でも、成績優秀、スポーツ万能、顔もトップレベルでかっこいい。

そんな人にごく普通の私なんかが褒めてもらえて。
こんなこともう一生ないんじゃないかとまで思ってしまう。

それに1つ気になっていること。
それは、荒川くんに褒めてもらった時
胸がとても高鳴った。

(これって…まさか恋?!)

「そんなわけないじゃん!だって荒川くんでしょ?あんな完璧人間に私みたいな普通の人間が恋したって無駄だよ!叶わない恋だって決まってるも同然だし。うんうん、忘れようこの気持ち。」

私はお風呂だということを忘れて大音量で話していた。

(あ!!ここお風呂じゃん。さっきの話誰かに聞かれてないかな。恥ずかしー)