「おい、やめろ。
もう行くぞ」
その沈黙を破ったのは新だった。
ナイス新。
「あ、あぁ」
皆完全に萎縮しちゃったみたいで
そのまま何も言わずに
引き返してくれた。
「…なぁ久遠、
本当にあいつらが雷神なのか?
仮にも全国No.1なんだろ?」
大和の顔が引きつっている。
確かにさっきの出来事は
雷神にとって恥さらしにしか
ならないだろう。
「んー、まあ興味ないんだけどさ、
大和に喧嘩をふっかけてきややつが
飛び抜けで馬鹿だったってだけで
他はそーでもないんじゃない?」
分かんないけど。
大和は何か考え事をしてるよう
だったけど私は早く帰りたかった
ので、先に大和の車に向かった。
後から慌てて大和が追いかけて
来たんだけど。