そんな殺気ちっとも怖くないん
だけどさ。

これはどーするのが正解なわけ?



チラッと新の方をみると私を
みて小さく首を振った。



打つ手なし、ね。



このまま付きまとわれるのも
面倒だしなあ。


1ヶ月、ね。

まあ別にいいか。



はァ…



「…分かりました。

1ヶ月だけなら、なります」



総長はまるで当然だと言わんばかりに
満足気に口角を上げた。



「よし。
これでお前は俺達の監視下におかれた。

行動は共にしてもらう。

…それと、俺の言うことは絶対だ」




「…はァ」



どこからそんな自信がでてくるん
だか。


1ヶ月の我慢だな。




「ねえねえ!
姫になったことだしさ!
幹部の皆も自己紹介しようよ!!!

俺は谷島凛!
宜しくね、シオン!」


うん、知ってる。


「じゃあ、俺も!

俺は、三好皐月!
皐月でいいよ~」


実物は、調べた時の二割り増しで
チャラいな。



「俺は、荻原銀牙。

主に情報係をやってるんだけど、
キミのこと沢山教えてくれると
嬉しいな?シオン」


教える分けないじゃん。

確か世界No.10ハッカーだったはず。



その程度で私の情報をハッキング
しようなんて無理もいいところ。



「シオン!
ここでも宜しくね。

ここ、案外いいところだし
皆もちゃんと信用できる
人達だから。

それと、この前は京澄が
ホントにゴメン。

ほら、京澄も謝って!
そんで自己紹介!!」



「チッ、なんで俺が…」



「京澄?!

私もう、口聞かないって
言ったよね?」




「わ、悪かった…

北、京澄だ…」




あーはい。

結菜に惚れてるわけね。


まあ、確かにコイツらみたいな
暴走族からしたら結菜のような
サバサバとした性格の子は珍しい
かもしれないね。


まんまと、やられちゃったって
わけね。

納得。



「ホントにゴメン、シオン。

ほら、レイくんも新くんも
シオンに自己紹介しなよ」



いや、結菜にあやまられても。

別にどうも思ってないし。



「……望月、レイ」


声ちっっさ。

これが無口の望月レイか。




残るは新1人。