「アプリの効果に強弱があるなら先に説明してよ。そうすればあんたを手玉に取って消させることができたのに」


そう言い、あたしはアプリを表示させた。


「やめろ!」


桜井君が叫ぶのと、あたしの頭が真っ白になるのがほぼ同時だった。


アプリ内に保存された写真があった。


それはあたしの写真だったのだけど……首から下が、黒く塗りつぶされていたのだ。


あたしは博正の足を奪うためにやった加工と同じだ。


「なに……これ……」


「……君のやってることは……間違ってる」


桜井君が震える声でそう言った。