「そんなに長く付き合ってるのに、あたしとデートしても平気なの?」


『……うん、平気』


少し迷うような声だったけれど、小春ちゃんはそう言い切った。


2人の関係は、特に小春ちゃんの気持ちは完全に覚めているようだ。


「小春ちゃん、1つ聞いていい?」


『なに?』


「涼太のことが好き?」


そう聞くと、電話の向こうの小春ちゃんは黙り込んだ。