「うん。なにも考えずにとにかくやってみる。そうすれば、なにか変るかも……?」


言いながら自信がなくなってきて声が小さくなってしまった。


しばらく何も答えなかった夏生が途端にベンチから立ち上がった。


「いいね、それ!」


そう言い、滑り台へと歩いて行く。


あたしは慌ててそれについて行った。


「とりあえずなにかやってみる! そうすれば興味が湧くものがあるかもしれない」


言いながら、滑り台の階段を上りはじめた。


「ちょっと、夏生!?」


「まずはこれね」


夏生はそう言い、子供みたいな笑顔を浮かべて滑り台を滑り降りた。