花音はそう言い、あたしから日記を奪い取って確認しはじめた。


日記の説明書きではそうなっていた。


あたしはなにも間違えてない。


なにも……。


その時、不意に幸せ日記のページを破り捨ててしまったことを思い出した。


ミオリが書いた内容が実行されないようにするためだった。


でも…。


復讐日記よりも、幸せ日記の方が効力が高いとすれば、その日記を破ったあたしは一体どうなるのか?


そこまで考えて、背中に冷や汗が流れた。


「もしかして幸せ日記を破いたから……?」


幸せ日記があたしに復讐をしているんだ!


「どういうこと?」


花音が質問するのも無視をして、あたしはすぐに花音の家を出たのだった。