いつも見つめている背中がない日は、なんだか目のやり場にも困ってしまう。


「お見舞いにでも行ってみれば?」


「行きたいけど、いきなり押しかけるのも変でしょ」


仲の良いクラスメートならともかく、あたしと洋二の関係はまだそこまで近づいていない。


「高校最後なんだから、頑張らないと!」


「わかってるって。夏休みとか、一緒に出掛けたいもんね」


これが最後だ。


そう思うと気持ちは焦りはじめる。


けれど、洋二との距離の詰め方がわからないでいた。


見た目が派手になったからと言って、いきなり性格まで変わるものじゃないから。