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荷物は想像以上に大きくて、あたしたち3人は玄関先で段ボールを開けることになった。


「人1人が入ってるんだから、大きくて当たり前だよな」


雄大は段ボールをポンポンと叩いてそう言った。


宅配員の人はよくここまで1人で運べたものだ。


「開けるよ?」


あたしはそう言い、段ボールに貼られているガムテープに手をかけた。


心臓がドクドクとうるさい。


2人の視線があたしの手元に注がれている。


頑丈に巻かれているガムテープをビリビリと剥がして行く。


中からはなんの物音も聞こえてこない。


ガムテープを剥がす音だけが玄関に響いている。


すべてのテープを剥がし終えて、ゴクリと唾を飲みこんだ。


緊張から背中に汗が流れて行く。