「おっはよぉ洋二!」


成美が大きな声でそう言うものだから、あたしの心臓はまたドキッと跳ねてしまった。


恐る恐る顔を上げると洋二が笑顔をこちらへ向けている。


「お、おはよう……」


ぎこちなくそう言うと、「おう、おはよう」と、返事をくれた、


それだけであたしの心は舞い上がってしまう。


こうして些細な挨拶を交わすだけで、今日1日が幸せだ。


「初々しいねぇ……」


あたしと洋二とのやりとりを見た雄大が呆れた口調でそう言った。


成美も同じような視線をあたしへ向けている。