「いいよ、別に」


あたしはそう言って、再び洋二の手を握りしめた。


洋二は驚いた顔をこちらへ向けているが、もうふりほどこうとはしなかった。


いいよ、少しくらい傷つけたって。


だってあたしは洋二のアンドロイドを何度も何度も何度も拷問してるんだから。


オリジナルの洋二に傷つけられたって、そのはけ口はまたアンドロイドへ向かうだけ。


だからね、大丈夫なんだよ……。