ガムテープで口をふさがれた洋二がうめき声を上げる。


あたしたちから逃げようと、必死でもがいている。


それを見ていると楽しい気分になってきた。


「あははっ。なにその動き。芋虫みたいなんだけど」


雄大に押さえつけられている洋二を指さして、そう言った。


「成美、あたしにもカッター貸してよ」


「いいよ。でもさ、もっと楽しそうなものがあるんじゃないの?」


そう言われてあたしは首を傾げた。


「キッチンに行こうよ。使えそうなもの沢山あるでしょ?」


成美にそう言われてピンと来た。