だけど、こんなの洋二じゃない。


あたしに感情が向いていない洋二なんて、あたしには必要ない。


「あたしもやりたい!」


成美がそう言い、カッターナイフを取り出した。


「1度これで切り付けてみたかったんだよね」


そう言い、笑顔のまま洋二の足にカッターを突き刺した。


洋二が悲鳴を上げる。


あたしはその口をガムテープで無理やり塞いだ。


ここは家の中だ。


あまり大きな声を出されると警察に通報されてしまうかもしれない。