☆☆☆

家の裏にある神社はとても小さくて、細い階段を上まで昇って行かないとたどりつくことができない。


細い階段は左右から木々が迫って来ていて、すぐにでも封鎖されてしまいそうだった。


神社としての機能はとっくの前に失われていて、今では別の場所に移動されたと聞いていた。


それでもこうして残っているのは、解体に費用がかかるからだそうだ。


階段を上がり切ると広間が現れ、その真ん中にポツンと小さな拝殿が建てられているだけだ。


上がり切った場所に狛犬なども置かれていたはずだけど、今はもうその姿は見えなかった。