そう思って振り向いた瞬間、クラスメートの女子と視線がぶつかった。


いつの間に教室へ入ってきたのかわからない。


ポニーテールにしているその子は、優奈の親友だ。


一瞬にして汗が噴き出す。


なにかいい言い訳がないかと頭を巡らせるが、真っ白でなにも思いつかない。


「えっと……ユキエちゃん、来るの早いんだね」


そう言い、ヘラッと笑うことしかできなかった。