しかし、優奈は決して泣く事はなかった。


それどころか誰にも相談などせず、1人で片づけをしているのを見かけたことがある。


優奈のことだからすぐに誰かに相談して、その相手に守ってもらうと思っていた。


相談できる相手なら沢山いるのに、迷惑をかけたくないからだろう。


そんな優奈を少しだけけなげだと感じたけれど、そんなんじゃあたしの気持ちは治まらなかった。


泣けばいいものを頑張って我慢しているから、余計に腹が立つ。


あたしは優奈の泣き顔が見たいんだ。


そう思い、今日も一足先に教室へとやってきた。