優奈への嫌がらせはバレないことが第一だった。


優奈の周りには本当に沢山の生徒たちがいる。


その子たちにバレないためには、あまり近づかないことだった。


そうなると、できる事は限られている。


優奈より先にきて下駄箱に虫を詰め込んでおく。


みんなが着替えをしている間に、優奈の教科書を切り刻んでおく。


そんな陰湿なイジメはあたしが1人で行ったものだった。


優奈がそれに気が付いたとき、いつも泣きそうな顔を浮かべる。