「岡村はこれからどうするつもりなの?」


「私は…親戚もいるし、なんとかなると思う」


「…あのさ」

岡村ナギサが振り返った

「よかったらオレん家で、弟達の母親代わりになってくれないか?」


「それって…お母さんに頼まれたの?」


「いや、オレが決めた」


「…」


「…」

いやな沈黙だった



「…いいけど、私毎日コンビニ弁当しか出せないよ」


「ぇ、お前、それじゃ今までと変わらないじゃん!!」


「嘘よ!」


そう言って笑った顔は母親の岡村ヨウコにそっくりだった。


-ふと秋の風が吹いた気がした-