葬式が終わった後、岡村ナギサと会うことができた。


「なんていうか、岡村よくガンバったよね」

「うん、お母さんの件ありがとうね、
それにしても、お母さんにもホント負けちゃうよね」


まったくだ、だけど悪い気はしてなかった。
たぶん岡村ナギサも同じ気持ちなんだろう、どこか晴れやかな顔をしていた。


「オレ、今の仕事辞めることにしたよ」


そう言うと、岡村ナギサがまた右手を口にやり、驚いた顔を見せた

「でも…お金は大丈夫なの?」

「うん、実は昨日お客さんに辞めることを伝えたら、今までのお礼て100万円もらったんだ
これで高校卒業するまで生活は大丈夫だし
もともとこの仕事も高校卒業するまでのつもりだったから」


「…そうなんだ」