『へえ、面倒臭いですね』


担任「本当面白いね鈴木さん。大人しいイメージあったんだけど」


『私結構人見知りなんです。でも小学校の頃に演劇を短期間でしたことがあって、役になりきる楽しさと、違う自分になれるという感覚が忘れられなくて。だからこの部活に入りたいんです!』

………やってしまった。語彙力も無いのにこうやって聞かれても無いこと話してしまう癖直したい…。

先生真剣に聞いてくれたしそれで満足。
部活入れなくてもいいや。


先生がいきなり爆笑し始めた。本日2回目。


笑いキノコでも食べたんじゃないかってくらい笑ってらっしゃる。
困っていた顔をしていたみたいで謝ってきたけどまだ笑いは止まっていないみたい。


「ああ、ごめん。面白くって。」

『面白いなんて…!』
酷すぎる。
それでも次のひと言で少しだけ先生の事見直した。単純かもしれないけれど。


「でも鈴木さんが本気で好きなの伝わった。男だらけで大変だと思うけれどよろしくな。」


突然真剣な顔で言ってきたから意味を理解するのに時間がかかった。

「大丈夫?」

『あ、はい』


「じゃあ部室行こう。鈴木さんだけだとまた追い出されちゃうかもしれないし。」

そう言ってさっきの場所に戻った。