「ほら体育館向かって~」


朝のホームルーム終了後担任の山本先生のこの一言でクラスメイト達、もちろん私も動き出す。



「私たちも行こう?梨乃」

今話しかけてきた子は中学からの友達神田未来(kanda miku)。

私の''将来の夢’’を知っている唯一の人物だ。

高校も同じクラスでよかった。


『で、なんで向かうんだっけ?』

「相変わらずだなあ、梨乃は」

『ごっめーん』


謝ると軽すぎ、なんてつっこまれる。


『それよりさ、校舎綺麗だし広いし…迷う~』


「ちょっと!まったく…」

『えへへ』

「はあ、まあでも本当綺麗な学校だよね。」


いつも通りのくだらない会話をしていたらあっという間に体育館に着いた。


未来によると2,3年生との対面式と部活動紹介があるらしい。
まあ、部活は決めてあるんだけど。

整列し終わり座って待っている隣の未来に聞かれる。

「梨乃は部活入る?」

『もちろん!’’ダンス演劇部’’』

「流石!お互い頑張ろうね」


演劇が大好きな私にはぴったりだと思う。ダンスってところが不安だけど。

『未来は?』

そういえば未来はどうするんだろう。気になる。

「私は華道かな。」

和風だな~美人な未来にはお似合いな部活だと思う。
着物とかスラッとしているから絶対似合うんだろうなあ…
なんて考えていると生徒会だと思う人の声が聞こえる。


「静かにしてください、これから対面式と部活動紹介を始めます。」