公園に行く途中には、見たこともない所をいっぱい通った。
路地の中をくねくねした後、
急に、比較的人通りの多い道に出た。
見られてたとしたら多分、ここでじゃないかと思う。
それにしても、似てる。
あの人と彼。
「…なんでお茶会なんかに言ったんですの??」
別に沈黙が嫌だった訳でもないが、百合子は唐突に尋ねた。
「…人数合わせで無理矢理。
…そっちは??」
いつのまにか隣に歩いて歩調を会わせてくれてる。
「…私も…無理矢理…」
「だからあんなひきつってたのか、」
「えっ!!
…ひきつって…ました??」
「だいぶ。」
やばい。
あの子にばれてなきゃイィけど。
「あ…あの、
あなたは…その~
お付き合いしてる方はいらっしゃるんですか??」
好奇心からじゃなく、
彼が好きだから…とかでもなく、
純粋な質問だった。
彼は少し顔を赤くして、
「…好きな奴はいる。
彼女じゃないけど。」
って言った。
ほんのり赤い彼の頬。
そんなに思われてる彼女はイィな、
そう思った。