ガラ…

襖の先には、
もう男性たちが来ていた。



「…ごきげんよう。」


にっこりと笑顔をつくって、部屋に入っていくご令嬢たち。


この子たち…
慣れてる…




男性は全員で4人。




1人は、お食事会や立食パーティーで何度か
みたことがある。


多分、医学関係の仕事の御子息だろう。



「ご…ごきげんよう…」


顔がひきつってるのは自分でもわかる。



これじゃぁ、パーティーとかに行ってた方が楽だ。





「座って座って!!」

御子息が手招きしながら言う。




すると、1人の
いかにもチャラい感じの人が
私を見ながら
御子息に言った。




「…おっ!!
お前、マジだったのかよ!!」



それにしてもこの人は声が大きい。

それに口調が汚い。



御子息は、
「だから言ったっしょ??」
と得意そうだ。



なんのことかわからずにいると、
私を引っ張って来た子がこっそり耳打ちしてくれた。



「百合子さんが来るって約束してたんだ!!」