やってきたのは、人のあまり来ない、裏庭。

ここは、前に未衣と見つけた穴場スポットだ。


「やっぱココはイィなぁ~♪」

芝生の上に横になる未衣。

「…空きれぇい!!」

未衣が言うので、隣に仰向けになった。




空は快晴だった。

空気は、程良い温度に包まれて、すごく快適だった。






ジワッ―――

「…未…衣??」






「…愛美~
あたし~振られちゃったかもォ~☆」


空を見ながら、未衣は言った。




「………」




驚いて隣を見たが、
その時にはもう腕で目を隠してたから、
涙は見えなかった。


でもきっと泣いてる。



「…唐木田くん…なんて??」

「女の子と一緒に歩いてた??って聞いたら、“だったらどぉなの”って…」





声が揺らいでた。