「嫌じゃなかったですから。」

口を開いたのは彼の方だった。

「え?」

「僕は4月に先生が
 この学校に来たときから
 先生の事気になってました。

 だから先生に
 キスをされたのは
 嫌じゃなかったです。

 あと、誰にも言いません。
 人に知れると
 先生が困るでしょ?」

彼は真顔で淡々と話した。

この3日間、
彼が彼なりに
いろいろと考えてくれたのだろうと
思うと
素直に嬉しいと感じられた。