すると
彼の頭が
私の視界の端に掛かった。

「夏休みの宿題ですか?」

彼は目の前の
大量のプリントを
覗き込んでいた。

「そう、1年生のね。」

私は溜息交じりで答えた。

この作業に
嫌気が差しているのは
彼が現れる前から。
やってもやっても
キリがない様に思えるほどの
紙の山だった。