『許してないし。』

『…うん。』

『眠気覚めたし。』

『…うん。』

『付き合ってもらうからねー。』

『…はい。』


後で彼が白状した。


『これは長くなるパターンだと思って、台所からビール3缶持ってきてた。』


って。


だって、怒って当然。


その日は、あたしの誕生日だったんだから。


仕事で会えないと知ってても、


声だけでも、『おめでとう。』だけでも、


聞きたかったんだから。