「でも、それじゃあ燐は!?」








『いいから、早く!!』









自分よりも相手のことを考える優しい奴。だけど今はそれじゃあダメなんだ。










「燐、ちゃんと帰ってこいよ!!」







俺の思いが通じたのか蓮はその場を去った。










「弟を守るお兄ちゃん? それとも、その逆だったりする?」









こいつらは誰か上からの命令で動いているだけの奴らだ。つまりはただの下っ端。







『うるせぇな。ここにいる奴ら全員かかってこいよ。誰も蓮の所には行かせねぇから。』











さっきとは全く違う低い声。この場の空気が凍りついたように感じる。










「ガキが調子乗ってんじゃねぇよ!!」











そういって全員・・・10人位で俺に向かって殴ってきた。俺は9人倒して、残りの1人に殴られた振りをして倒れた。




・・・敵のアジトに潜り込んで正体を暴いてやる。