『うあああああっ』







背中に大きく刻まれた傷。この日を忘れないためにもこれは俺にとっての代償だ。







『母さん、父さん・・・ ごめん・・・ごめんなさい。』









俺の、俺のせいだ。最悪こうなるのはあの時から分かっていたのに、俺はその選択を捨てることができなかった。悔しいけど、あいつの言ってる通りなんだ。優しさだけじゃ、守れない。









『うあああああ』






声をあげて泣くのは物心ついてからはこれが最初で最後だ。
どれだけ声をあげても失ったものは戻らない。