灰色に覆われた空。


分厚く重なって光を通さない雲。


これは多分雨になる、そう思いながら空を眺めていた。


窓側の席から空を眺めるのなんか最高としか言いようがない。


それくらいに俺は空を見上げることが癖になっていた。


好きなわけではない、ただ、心の中にあるモヤモヤしたものやどす黒い感情に支配されそうなときに空を見上げると、澄み渡った綺麗な青い空が心を洗浄してくれた気持ちになる。


………こんなこと、高校2年の俺が言うのも変なんだけれど。