ぼんやりとオフィスから外を見ていた。


太陽の光に照らされながらキラキラと輝く雨。


雨ならもっと暗い雨雲で、服が濡れるくらいの土砂降りの方がよっぽどいい。


好きなわけじゃないけれど。


ほら、こんな天気だとすぐ雨が止んで、綺麗な虹が顔を出す。


いつからだろう、こんなにも雨と虹を嫌いになったのは。


思い出すまでもない、ちゃんと覚えている。


あれは俺が高校2年生の頃。


忘れもしない、初恋の物語────。