廊下から、女の子達の叫び声が聞こえる。

廊下から、カメラのシャッター音が聞こえる。


こんな状況なのに、冷静な私がいて。

通坂くんの芸能活動に、支障が出たら、って思う自分がいて。

そんな私たちを追い払うように、通坂くんの声が響く。

「千里。」

私の名前を呼んでる。ただそれだけで、私は素直になれた。


「私も、大好きだよ。」