「トウマ」

遙がハッキリと通坂くんに向かって言う。

その名前に、私はどこか聞き覚えがあった。

通坂くんが二重瞼を大きく開く。

遙は、そんな通坂くんにお構い無しに話始めた。

私たちが、幼かったころについて。