通坂くんといると、不思議な感覚に包まれる。

遥といる時とは、違った感じ。

私はその感覚が好きだった。

ある日。

その日は通坂くんがお仕事でいない日だった。

二人で澄んだ空を眺めていた。

「俺、ずっとおまえが好きだったんだ。」

ふと、遥が言った。

「えっ?!」

私は遥の方を見た。

遥は空を眺たまま、話し続ける。

「でもやっぱ、こうなるんだよな。」

それ以来、遥は屋上に来なくなった。