「藤島みたいなイケメンの隣いるから、自然に千波にも目がいっちゃってさ。 …やっぱ、気になっちゃうよ」 ────え… 俺が近くにいるから? 離れなきゃいけねぇの…? 目の前が眩むようだった。 自分が南を目立たせていた。 どうしたら、南を誰にも取られずにいられるんだ… 声を出そうと、口を開いたのに、俺から漏れたのはただの吐息のような虚しい声だけだった。