「それ、やめた方がいいよ」 南は、小学生の頃。 前髪を左側に寄せて、可愛らしいピンで留めていた。 南の可愛い目が、白くて綺麗な額が、たくさんの人に晒される。 それが嫌だった。 だから、 「似合ってない。…ブサイクだよ」 南が傷つくってわかっていても、そう言わざるを得なかった。 俺が、可愛いと思ったから。 自己中だって、わかってる。