洗面所に行って、鏡を見る。 ―――――――泣いてる。 果たしてあの夢の中に涙を流すような場面があっただろうか。 あの夢の中で、私は終始笑顔だった。 涙など一度も流していない。 なのにどうして?? ――――気づかないふりして涙を拭った。 少し自嘲の笑みがこぼれる。 あの時に戻れたらなぁ、なんて思う。 そして、あの約束をすぐにでも取り消してしまう。 だって、“君”がこの約束をすぐに破ったじゃない。