「私ね、祭が大切なの。


祭が居なきゃダメなの」


「だね、私も陽葵が居なきゃダメ。


早くこっちの世界に戻ってきてね」



そう言いながら祭は、遠くを見る。


見ようと、振り返ろうとした。


「ねえ、陽葵。


西条くん、好き?」



突然の質問に、振り返ろうとして止めた。


だけど祭は、遠くを見ていた。



祭ーーー?


「好きだよ、空と一緒に"目覚める"んだ。」



じゃあーー、と静かに話す祭。



「例え、何が合っても諦めないで好きでいるんだよ。


絶対よ。陽葵には幸せになって貰いたいから」



祭ーー?