「は?」
しまった...!!声に出てた...!!
「あぁいや、違う!間違えた!私以外の人ともキスの確認するの!?」
「...まぁ。キスシーンがあれば」
我ながら無理矢理すぎたかな...
恐る恐る祐誠の顔を見ると、祐誠も私の方を向いていた
数秒間、目が合う
先に口を開いたのは祐誠だった
「レジャーシートの上で撮影するのはワンシーンだけだ。
あとは浜辺で並んで歩いたりするカットを撮影する。
そこはセリフがないから、俺達が動きを決めなきゃならない」
「...私たちはカップル役だから、手を繋いで歩くとか?」
「あぁ。しかも相当熱い恋人。ダーリン、ハニー、みたいな」
ダーリン...ハニー...って、嘘でしょ...
...そういえば今私たち、普通に話せてる
この前の学校での事を思い出すと悲しいけど、祐誠と私、ちゃんと会話してる
そりゃ話さなきゃいけない状況だからっていうのもあるけど、でもなにより、祐誠は私の目を見て話してくれてる
なんだか、それがすごくうれしい
だから、ついつい私はこんな事を言ってしまった
「祐誠、私のこと嫌い...?」