「ゆ…っ!」

結衣には話し掛けない!

「あ、莉央!
どうかした?
なんかあった?」

「う、ううん
結衣はなんかあった?」

「あはは、ないよ?
でも友達が少ないからなー
今は友達莉央だけかも?
あははー!なんちゃってー」

「そ、そーなんだー」

「ん?ノリ悪いぞ?
いつものぶっとび莉央は
どこ言ったーーー」

「え、えーー?」

「かわいい莉央!」

「か、可愛くないし!」

ヤバい。つ、つい大声で

だって地雷踏まれたんだもん

でもゆかりちゃんに見られてる

「ゆ、ゆかりー
トイレついてきてー」

りょうちゃん!

« 私がなんとかやるから
早く話すの辞めな »

口パクでそう言われた私は小声で

「結衣、あっち行こ?」

そこで

「りょうはひとりで行ってきて

うちはここで見たいもの見るから」

やばい

私が手を打つか…

「あ、じゃあ私が行くよ!

りょうちゃん行こー!」

「え、莉央…?」

« ごめん »

口パクで結衣にそれだけ伝えて

私はりょうとトイレに向かった

「チッ」

ゆかりちゃんのだと思われる

舌打ちが聞こえた