桜が満開の日

私は丸高校に入学することになった。
母と二人で校門をくぐる。
友達とか絶対できない。私は不安しかない。
心臓が破裂しそうなぐらい緊張してる

校舎の前につくと
クラス発表の紙がある…

「わたしの名前は……」
…………………小野小春…「あった!!!」
1年3組だ。
その中に私の大の親友、あかりはなかった。
親友あかりは生まれて1番始めに会った人で
幼稚園小学校中学校と同じ。
家族のような存在で
誰よりも大切な友達
いつでもなんでも相談し合って、
1番長い時間を過ごしてきた
笑いのツボが同じで一度笑ったら止まらなくなる。
そんなあかりと同じクラスになったのは小学1年生以来だ。

私は人見知りで友達なんてすぐにできない
そんなあかねとクラスがまた違うと
憂鬱になる

「クラスの列に並んでくださーい!!」

私は3組の列に並んだ
周りの子はもうグループを作ってワイワイはしゃいでいる
私だけだ。
下を向いて砂とアリを見ていた。

その時

となりの列に並んでいた4組の知らない男子が
私を指差して笑っている。
なんて失礼なひとなんだろう
ちょっとイライラしながら黙ってみていた
なにやらとなりの友達に私のことを話してるようだ。
少し怖い
目線が体に突き刺さる
入学早々いじめに遭うのだけは避けたい

そんなことを思いながら、入学式が始まった。
指をさしてきた男子が頭から離れない。
なんて思われたのだろう
なんで指を刺されたのだろう
私は自意識過剰なのか
私の思い込み??

入学式中はそんなことが頭がいっぱいいっぱいでなにも入ってこなかった。その式中でもずっとその子の目線が感じる。



無事式が終わり、教室に戻ると自由時間が与えられた

トイレに行こうと廊下を歩く
初めて見る景色
これからここで3年間すごすのだ



バンっ!!!!!

「いたっっ!!!!…」

後ろから何かがぶつかった。
後ろを振り返ると
まさかの、あの指をさしてきた男の子だった。
私はにらみつけた。
なんなんだこの子、本当にわからない

「ごめんっ!大丈夫??」

とだけ言って笑いながら過ぎ去った。
誰なんだろう、
わざとぶつかってきたの?
なんであんなに笑ってるの?
なにが面白い??

なぜか不安だけが残ってその日は終わった。