〜20分後〜
迷子になりました。
しかも、方向オンチだったの忘れてた…。
教室がどこにあるか先生に聞けば良かったな…って思っても今更遅いし。
私ってホントダメだな…。
そうやって、ちょっと落ち込んでると足音が聞こえてきた。
だんだん近付いてくる足音に怖くなって、走ってその場から去ろうとしたの
だが、あまりにも慌てすぎてコケてしまった。
うっ…地味に痛い…。
膝も少し怪我しちゃってる。
私ってホントに、ドジだなぁ。
私は立ち上がって、下に散乱したポスターを集めダンボールに直していく。
「すごいコケっぷりだな」
えっ…?
頭上から声がしたので、パッと顔を上げると、目の前に背が高くて眼鏡をか
けた男の子が私を見下ろしていた。
だが、男の子は見上げた私を見て、驚いた顔をした。
それで男の子がふと言った言葉を私は聞き逃さなかった。
「あお…い…?」
目の前にいる男の子が、昔の幼馴染に見えるのは気のせいだろうか。