「優月葵様!今日こそ!貴方を僕のものに!」
「葵さん、俺と付き合おうよ?」
「俺の女になりなよぉ〜」
朝の登校中で起こった悲劇。
それは男子からの“告白”
男嫌いな私にとっては人生で一番と言っていいほど最悪の朝である。
それも入学して次の日から、当たり前のように毎日ある出来事である。
毎日がこんなんだと、さすがに身も心も壊れちゃうよ。
早く学校に行きたい…。
そう思い男子の告白をスルーし、横を通り過ぎようとすると腕を掴まれた。
「葵さーん。逃さないよ?」
ニヤニヤしながらそう言った。
必死に腕を解こうとするけども、力が強くてなかなか解けない。
や、やだっ…。
お願いだから…触らないで…。
「あんたたちさー。女の子が嫌がってんのに、自分の気持ちを一方的に押し
付けるのはみっともないよ?」
怖くて涙が出そうになった時、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「ふ、文美(フミ)ちゃん…」