「あ、桜井さん!」

玄関で、靴箱を開けようとした時、クラスメイトに声を掛けられた。

「ちょっと来てもらっていい?」

この子って、大人しくてあの派手なグループの1人じゃないっけ?

「いいよ」

「美桜」

「大丈夫。ひとりで行ける」