「一義さん、私の事好きですか」

ねたふり作戦は失敗したようだった、胸の上に顔をのせ首に手を回している

私は、気おつけの姿勢を崩さなかった、もう手を雪の背中に回そうものなら

はどめがきかなくなる

「雪ちゃん、あのね」

「いやっ、雪って呼んでください」

逆らわない方がいいと思い

「雪、あのね、いくら鈍感な俺でもここまでくると雪が俺の事好きなのわかるよ

でも、なんで俺なの?正直わからないよ、雪ならどんな男でも好きになるよ

俺なんか、おじさんだし、家庭もあるし、金もないよ、眼鏡もかけているし」

自分で言っておいて悲しくなった、ほんとに俺ってさえないなぁ

「雪はしょうらい若くてカッコいい彼氏が必ず出来るよ、その時がきたら俺は
たえられないよ、別れなくてはならないだろ」

とにかくこの状態から逃げなくては、思いつきで言った・・半分は本気かもしれない

「そんな日は来ません、ずっと一緒にいます、いやー捨てないで」

すてないでって、付き合ってもいないのに・・しかもこの状況だって勝手に雪が

「わかったよ 雪 ずっと一緒にいよう」

こうでも言わないと離れそうもなかった