「まあこれ、〇〇高校の友だちにもらった問題なんですけどね」
「何それ、あたしに解けるわけないじゃん…」
〇〇高校と聞いて、解く気が失せた。
〇〇高校なんて、全国でもトップレベルじゃんか。
「一生懸命解いて損したぁ…」
座布団に座ったまま後ろに倒れる。
ていうか、もうそろそろ萌帰ってきそうだし。
「次からかうなら千尋にしてよ?千尋ならあたしよりからかいがいがあるでしょ」
はあぁ〜〜、と
無駄にエネルギーを使ったあたしは完全にテンションが下がった。
萌が帰ってきた音がして、慌てて萌の部屋を出ようとドアを開けると、
「待って」
後ろから手が伸びてきて、開きかけたドアを閉めた。