――――直後。



「ふっ……ふはははっ」



綾月が吹き出すように笑い出した。



「え? え?」



何か可笑しなものがあったかと辺りを見回してみる。



だけど、そんな笑えるようなものは見当たらない。



そんな私の隣で、綾月はさらにお腹を抱えて笑い出した。



「え? 何なの?」


「くははははっ……悪い、雪瀬マジでおもしれー」




笑いすぎて涙まで目に溜めている綾月。



「え、なに、私!?」



言うと、綾月は笑いながら頷いた。



私、何か可笑しい?



急に不安になって、口元に手を当ててみる。



新しく買ったリップが濃すぎた?


それとも、初挑戦のヘアアレンジが変?



もしかして、遊園地なのにワンピースなんて着て、って場違いで笑ってる?



自分の体の上で視線を移しながら思考を巡らせていると、綾月が、あー、と息を吐いて笑いを止めた。





「えっとー……そうじゃなくて、」



少し歯切れの悪い綾月の声に顔を上げると、優しく微笑み返される。



「ただ、雪瀬の反応が面白いっつーか……かわいくて……」


「か、わっ!?」