「なぁ、今からブランチ食べに行こうぜ」

時計の針はもう10時半を指していた。


「...弘くんの...おごりで?」


私たちのお決まりのセリフ。


「仕方ないな」

「...うん」


ゆっくり立ち上がると、ユニットバスで着替えを済ませる。


「お待たせ」

「おぅ」


そして私たちが並んで傘を差して、マンションのエントランスを出た時だった。