「じゃあ、ゲーセンは?」
「お、いいね~」

「ねえ、そこの君!」
「…わ、私?」
にこにこの笑顔で私の方を向いて、「そこの君!」って言ったよね?
見たことないけど、またまたイケメン。
明るい茶髪にセットしてある髪。
見た目からして、、、チャラそう。
「そうそう、君。」
「あ、、なんでしょうか?」
グイッ「え?!!」
強引に手を引っ張られる。
この先輩は、どうやら人気者らしい。
女の子達からの視線が痛い。

「おい、ハルに何してんだよ。」
「け、健くん??」
「その手を離せ。」
「健くん顔怖いよ…」
「ふ、お前1年?先輩に向かって言葉遣い荒いなーー。」
せ、先輩?!この人、先輩なの?!
先輩と健くんが睨み合う。
その真ん中にいる私。すっごいやばい雰囲気だよね、これ。
「ちょ、、あの!二人とも!!ま、まず先輩は、私に何の用ですか??」
「はい、これ。落としてたよ?」
私の手のひらに置かれたのはハンカチ。
ポケットを慌てて確認する。
「…ない…。ありがとうございました。」
「というか、ハルちゃんって言うんだね?可愛いね、よろしく」
頭をぽんぽんってして去っていく先輩。
一体なんなんだ。
私の横ですごい顔をして立っている健くん。
「け、健くん?ねえ?」
「うざ。」
「あ、ちょ!健くん待ってよ!!」