「おはようございます」



「おはよう三葉さ……なんだ?幹也も一緒か」



二人で食堂に顔を出すと、郁人さんが少しだけ目を丸くした。



勘違いされるから一緒に起きるのはやめたほうがって言ったのに、幹也さんは聞かなかった。



奥には朝ごはんを食べる蒼さんの姿。



言いようのない感情が湧いた。



「夜は結衣と過ごしたからなー」



と、そんな感情を打ち消すかのように、幹也さんの言葉はやけに大きく聞こえた。



郁人さんが幹也さんを見たまま動かない。